
「ピンクの象を思い浮かべないでください。」
そう言われて、ピンクの象を思い浮かべない人はいるでしょうか。
これ、私がかなり気に入っている「遊び」の一つなのですが、「これをしないでおこう!」と思えば思うほど、そこから逃れられなくなってしまうものなのです。
人間の脳は、否定語についての認識はとても薄いらしく、「●●を考えないで」と言われても、それは難しく、「●●」のことに気が行ってしまうようなのです。
そんな時、「●●のことを考えない」のではなく、「□□のことを考える」または「□□のことをやってみる」と、その時点で●●については消え去ってしまうのですね。
人間、同時に2つのことをするのは難しいようです。
私たちが施術をするときに、「手の力を抜きましょう」と言っていますが、「手の力を抜こう!」と頑張れば頑張るほど、手に力が入ってしまうということがあります。
そんな時には、「ふくらはぎのことを考えて!」「自分にふくらはぎがあることを思い出して!」「ふくらはぎにちょっと力を入れてみて!」と言うと、不思議と手から意識が抜けて、力もよい具合に抜けていたりします。
先日ある人が、「人の咳払いが気になってしょうがない」と言われていました。そんな時に「咳払い早くやめてよ!」と思っていると、もう気になって気になって、いてもたってもいられないとのことでした。
そこで、自分の好きな音楽のメロディーを口ずさんでみたり、美味しいごはんのことを思い浮かべたりしてみることで、ちょっと気にならなくなるかもね、という話に至りました。
ピンクの象を思い浮かべないようにするとき、私はきれいな富士山を思い浮かべてみようと思います ^ ^