
人間が生きていると言えるのは、「あたたかくて、流れていて、やわらかいこと」だと、この十数年の間に勉強してきた中で学びました。
逆に、生命がなくなってしまうと、「冷たくて、動かなくて、硬く」なってしまいます。
この考えは、写真のようなイメージを持つとわかりやすく、常に私の中にあります。
鍋のなかに入っている液体が、温かく動くように、下から温めます。火が消えてしまうと、液体は冷たく動かず硬くなってきます。人間でいえば、これは流れるもの全てに当てはまるので、血液などの液体はもちろん、神経の伝達に関わる物質の流れなどもあります。
もう一つ大切なのは、温めすぎて湯気がでて、発散させてすぎてしまうと干からびてしまうことです。そうなると、やはり液体は固まってきてしまいます。これは、人間でいえば、気が抜けてしまう状態とも言えます。
そのために、写真には無い、蓋をしてあげることも重要になってきます。この働きが、人間の肺で行っている呼吸になります。
このような東洋医学的な考え方からも、自分達の身体のことを考えていくことができます。
身体のパーツごとの働きをきちんとおさえた西洋医学的な「解剖生理学」でのベースを持った上で、身体を全体としてとらえる東洋医学的な「陰陽五行」といった考え方も、私たちの考え方に取り入れています。